働きやすさを重視する介護職

ホームヘルパーは、介護現場では高齢者の身体介助や食事介助などの重要な業務を専門的に行う職種である。介護サービスを提供する上では最も人数を必要とする職種であり、人材不足が著しいことがよく知られている。どの現場でも常にホームヘルパーの人材を渇望している状況が続いているが、なかなか人が集まらずに苦労しているケースが多い。ホームヘルパーとして働くのは社会貢献にはなるものの、稼ぐという考え方からすると給料は決して高くはない。常勤で働くなら他の仕事を選んだ方が平均年収が高いことが多く、あえてホームヘルパーを選ぶ必要はないと考えてしまう人は多いのである。

しかし、主婦層を中心としてパートで働くのに着目していることも増えてきた。パートだからといって給料が高いわけではないが、働きやすい待遇の求人が多くなっているからである。時間的な拘束をできるだけ減らして働きやすくする工夫を現場側が行うようになってきた影響が大きく、主婦層から人気があるのは家事や育児との両立が比較的しやすいからに他ならない。一般的にはホームヘルパーは勤務時間が長くなりがちだが、パートの場合にはシフト制を組んでいて働けない時間は除外することができる。一週間あたりの勤務日数や一日あたりの勤務時間についても少なめで良いという待遇が増えていて、週に一日以上という待遇や一日あたり三時間でも良いという待遇の現場もある。そのため、働きやすさを優先してホームヘルパーで働く人も多くなっている。